上司の20の悪癖
事業部長ブログ
みなさん、こんにちは。
KCCSでSigfoxを担当しております、LPWAソリューション事業部長の松木です。
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今回のテーマはIoTやSigfoxと直接の関係はありません。
ですので、それを期待していらっしゃるようであれば申し訳ありませんが、この先は読み飛ばして下さい。
では、本論です。
先日、以下の本に掲載されていた、
「職場の20の悪癖」
を読んで大きく反省しました。
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『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』
マーシャル・ゴールドスミス 著
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この本の帯には次のように書かれています。
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職場の20の悪癖を発見せよ!
ジャック・ウェルチを教えた
エグゼクティブ・コーチが
リーダーの能力を飛躍的に高める
注目のコーチング法を初公開。
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「職場の20の悪癖」とは、すなわち、「上司の20の悪癖」とほぼ同義語です。
よって、私自身がひとり反省しておけばいいのだと思いますが、部下をお持ちの方々やプロジェクトを担う方々の参考になるかもと思い、大いなるお節介は承知しながらもあえて取り上げてみました。
この前のコラムで、SORACOMの玉川社長が、「IoTはテクノロジーの総合格闘技だ」と言われたという話をとりあげました。
IoTのテクノロジーの裏側にはそのテクノロジーを操る「人」が必ずいます。
「人」とは、部下であったり、お客様であったり、パートナーであったり、フランスのSigfox社であったり、世間であったりします。
よって、テクノロジーの総合格闘技とは、実は、人との総合格闘技でもあります。
もっと穏やかな喩えを使うと、「IoTとはオーケストラだ」とも言えますし、組織やプロジェクトを担う人は「指揮者」とも言えるのではないでしょうか。
さて、やや強引なこじつけですが、このIoTというオーケストラの指揮者に反面教師として捧げたいのが以下の「上司の20の悪癖」となります(上記書籍より引用)。
なお、括弧()内は、反省している、私自身の心の声となりますので悪しからず。
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1. 極度の負けず嫌い
(部下に言い負けるのはプライドが深く傷つく、、、上司は体面が保てなくなることを極端に恐れます)
2. 何かひとこと価値を付け加えようとする
(それこそが自分が上司であることの証という部下には大変に迷惑な信念です、、、実は分かっているのです)
3. 善し悪しの判断をくだす
(上から目線で分別をふりかざして自分がオトナだとの体面をついつい保ってしまうのです)
4. 人を傷つける破壊的なコメントをする
(それが上司の権利と義務と、そして愛情でさえあるという部下には大変に迷惑で大きな勘違いであったと反省しています)
5. 「いや」「しかし」「でも」で話を始める
(部下の言うことを素直に認めたら上司の立場がなくなるじゃないのかという恐怖感ゆえの悲しきマウンティング癖、なんです)
6. 自分がいかに賢いかを話す
(自分がいかに愚かであるかがバレないために、、、)
7. 腹を立てている時に話す
(部下は上司のストレス発散の為のサンドバッグじゃないのにも関わらず、、、これも反省しています)
8. 否定、もしくは「うまくいく訳がないよ。その理由はね」と言う
(上司の過去の失敗は上司自身のいたらなさのせい。部下が同じ経験をするとは限らないし、問題をアラ探しするより機会に目を向けようって思います)
9. 情報を教えない
(部下が知らない情報を持っているのって意外と優越感に浸れる。上司が陥りがちな本当に下らない保身の為の悪癖です)
10. きちんと他人を認めない
(部下をライバルだと思っている。感謝の気持ちが足りないんですね。貢献させて当然だと思ってる、、、)
11. 他人の手柄を横取りする
(これはダメですね。部下の手柄を認めて称賛するのが上司の仕事なんですが、、、)
12. 言い訳をする
(減点主義が生み出す弊害。失敗も成功につながる一つのステップとみなせるだけの組織文化と器を上司が率先して作らねば、、、)
13. 過去にしがみつく
(特に成功体験。でもそれは部下にとっての学びというより上司の自己満足の物語になっているかもしれない。ノスタルジー、、、老けるには早すぎるのに)
14. えこひいきをする
(あからさまにはしないけど誰にでもある思考と行為。特に上司は部下との距離が公平になっているか気をつけないと)
15. すまなかったという気持ちを表さない
(自分に自信がないんですね。だからあやまるのが恐い。知識労働って生産性に関して言えば部下の方が上なので、自分の非を認めることで、彼らが機嫌よく仕事してくれることが大事なはずなのに、、、)
16. 人の話を聞かない
(人は誰であれ自分のことを誰かに聞いて欲しいと思っている。上司がその欲望を立場を使って満たすのは情けない、、、反省)
17. 感謝の気持ちを表さない
(子どもには“ありがとうって言いなさい“と躾けておきながら自分自身を躾けられない矛盾、、、これも反省)
18. 八つ当たりする
(会社はパブリックスペース。自分の部屋ではない。八つ当たりなど公私混同も甚だしい)
19. 責任回避する
(たとえ原因は自分になくとも責任は取らないとならないのが上司の肩書きの重み。肩書きには給料と責任がぶら下がっているのを忘れてはならない)
20. 「私はこうなのだ」と言いすぎる
(能役者である世阿弥が、役者の視点には「我見、離見、離見の見」があるという。上司たるもの自分のことを語る「我見」よりも、部下から自分がどう見えるかという「離見」、さらには部下と自分が第三者からどう見えるかという「離見の見」に配慮すべき)
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以上、いかがでしたでしょうか。
括弧()内のコメントを書きながら、この20の悪癖は自分のことを書いているのではないかと、だんだん心が痛くなってきました。
しかし、いずれの悪癖も大事な戒めです。
IoTはテクノロジーの総合格闘技です。
そのテクノロジーを操る人々をまとめ上げるには、テクノロジーそのものに長けていることも大事ですが、それ以上に対人関係において優れていることが成功につながります。
自分よりもテクノロジーにおいて秀でた人材を取り込み、上手にリードしたら良いからです。
組織の長であれ、プロジェクトのリーダーであれ、人の上に立つ人はいかにメンバーと共感共鳴し、その個性をチーム内で活性化できるか、というチーム・ビルディング能力が重要になりそうです。