IoTと経験価値

事業部長コラム

みなさん、こんにちは。

KCCSでSigfoxを担当しております、LPWAソリューション事業部長の松木です。

しばらく間があきましたが、また、ボチボチと投稿いたします。

さて、経験価値マーケティングとかCX(カスタマーエクスペリエンス)という言葉があります。

最近の経済は、モノやサービスが持つ機能やお定まりのブランドの訴求だけでは勝負できなくなってきています。

モノやサービスが顧客にもたらす価値や経験に焦点がシフトしているといわれています。

それだけではありません。

購買後の結果だけでなく、購買のプロセスまでもマーケティングのチャンスとしてねらわれてきています。

その典型のひとつとして、Amazonがわかりやすいでしょう。

本でいえば、購買前の売れ筋から、過去の購買からの関連品や同じ嗜好を持つであろう人の購入品の紹介など至れり尽くせりです。

誤って購買歴がある本を再度買おうとすると、それを知らせてくれたりします。

発注後もいつ届くかのお知らせにも事欠きません。

ネット情報で恐縮ですが、日立総合経済計画研究所は、経験価値マーケティングについて次のように書いています。

「顧客価値が多様な要素を含み、また結果の満足だけでなく購買・利用プロセスにおける経過の満足も重要な要素である、ということ自体は、特に新たな考え方ではありません。」

「しかし多様な価値要素を顧客の経験という観点から総合的にデザインし、実際の商品・サービスの開発を行うためのマーケティングの方法論を構築しようとするところに経験価値マーケティングの新しさがあるといえるでしょう。」

どちらかというと、これらの新種のマーケティング手法は今までB2Cにおいて主に活用されていたように思います。

その立役者は間違いなくスマホでしょう。

そのスマホが奪っていってるのは、消費者であるみなさんの時間とアテンションです。

今や、経験価値マーケティングの闘いは、いかに消費者の時間とアテンション争奪戦で勝者になり得るかです。

駅や電車の中や、横断歩道で信号待ちをする人たちを見ればその様子が一目瞭然です。

多くの消費者たちが、時間とアテンションの争奪の場にスマホを介してAlways Onでコネクテッドされています。

このトレンドは、今後、確実にB2C領域からB2B領域にも侵食していくと私は思います。

そして、B2B領域において、スマホの役割を担うのがIoTではないでしょうか。

さまざまなモノやコトがIoTデバイスを通じてインターネットに接続されてきています。

しかし、B2Cに比べればB2B領域は、“コネクテッド”の量と質においてはまだまだビハインドです。

B2C領域においては、LTEとスマホがほぼ完成域に近づいたお陰で、クラウドが提供するサービスやデータが経験価値を提供できるようになりました。

そして、経験価値の提供レベルが重要な勝負の基準になりました。

GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple Inc.)の隆盛は、LTEとスマホに大いに依存しているでしょう。

一方、ネットワークやスマホそのものについて、以前ほど人は関心を持たなくなりました。

いまや、GAFAがどんなサービスを提供していくかの方にフォーカスがあたってきています。

私は、B2Bも同様の経緯をたどるのではないかと想像してします。

B2B領域においても、IoTの“コネクテッド”状況は私たちのSigfoxを先頭に急速に改善されてきています。

IoTデバイスも想像を超えるスピードで充実してきています。

それらが完成領域になったときに、B2Bの顧客側にいる人たちの時間とアテンションをどのように奪い、どのような経験価値を提供できるのか。

いまやIoTのテクノロジー面だけで騒いでいる場合ではありません。

事業現場におけるすべての“モノ”や“コト”がAlways Onで“コネクテッド”状態になったときに、企業活動全域においてどのような経験価値を顧客に提供できるのか。

この点に私たちの焦点はもうそろそろシフトすべきだと思います。

またも、GAFA(やBATH)に市場を奪われないために。

※BATHとは
B:百度<バイドゥ>、A:阿里巴巴集団<アリババしゅうだん>、T:テンセント、H:ファーウェイの頭文字で中華人民共和国を代表するIT企業・通信会社の総称