勉強だけしていても始まらない

事業部長コラム

みなさん、こんにちは。

KCCSでSigfoxを担当しております、LPWAソリューション事業部長の松木です。

Sigfoxを担当し始めて二年以上になりますが、専門雑誌や市場調査会社、新聞からの取材を頻繁に受けてきました。

これらメディアのおかげで、Sigfoxの存在を広くあまねく社会のみなさんに認知して頂けるようになったと考えています。

Sigfoxのような、特に、新しい技術/サービスが世の中に浸透する初期の段階では、非常に重要な役割を果たしているのが、メディアだと思います。

一方で、具体的にプロジェクトを遂行する時に、メディアの情報を大量に収集し、こだわり続けるのは考えものかもしれません。

過ぎたるは及ばざるが如し。

Sigfoxについて、メディアの方々から質問される内容はおおむね、以下の三つです。

  • 他方式との機能比較
  • 実績
  • 事例

メディアの方々が質問されるこれら三つというのは、市場のみなさんが関心を持たれていることの最大公約数なのでしょう。

関心を持たれる背景は、

  • 新技術の選択を誤りたくない
  • 勝ち馬に乗りたい

という意向の現れではないかと想像します。

しかし、身もふたもない言い方ですが、これらの情報をいくら収集分析したところで、IoTプロジェクトを成功させる解は見つからないのではないかと私は思います。

その理由のひとつ目は、プロジェクトというのは具体個別に相互に異なっており、どのようなケースにでも適合する正解など存在しない、からです。

理由のふたつ目は、たとえ勝ち馬という選択肢が存在したとしても、何が勝ち馬になるかという未来は誰にもわからない、からです。

なぜなら、あまりに成功のための変数が多過ぎるのです。

唯一の方法は自ら未来を作るしかないのではないでしょうか。

つまりは、IoTの先駆者となって、IoTの効果的な活用を自ら生み出していくことが、結果的に正しい技術選択をしたということになると思います。

しかし、そのような試みはリスクが避けられません。

免罪符としての投資対効果だけを追求する上司を説得するぐらいなら、勝ち馬がはっきりするまで待った方がいいという選択もあるでしょう。

しかし、あなたに勝ち馬がわかるということは、誰にでも勝ち馬がわかるということです。

ということは、そこに勝ち馬の価値はなくなり、勝ち馬自体が存在しないことになります。

これは、いわゆるローリスクローリターンの選択です。

しかし、今のような技術変遷の早い時代においては、果たしてローリターンさえ残っているかどうか疑わしいと私は思います。

IoTが、その不可欠な要素となるデジタル・エコノミー時代の一番の特徴は多様性だと私は考えます。

多様性の時代における、技術とその用途の関係は、いわば鍵と鍵穴の関係ではないでしょうか。

鍵を鍵穴にさして試してみることが、成功の秘訣であり、現実的な早道だと思います。

鍵は、鍵穴にさしてみなければ合うかどうかはわかりません。

プロジェクトを成功させる秘訣は、勉強ではなく、鍵と鍵穴をマッチングさせる大量行動なのだと私は思います。