集中豪雨とパーソナライゼーションとデジタルエコノミー

事業部長コラム

みなさん、こんにちは。

KCCSでSigfoxを担当しております、LPWAソリューション事業部長の松木です。

先日、以下本を読了しました。

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「デジタルエコノミーと経営の未来」

三品和弘 山口重樹 共著

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現在、世間で喧伝されている「第四次産業革命」、すなわち、今流行りの“デジタルエコノミー”とか“データ・ドリブン・エコノミー”について書かれています。

書籍の中で、デジタルエコノミーの大きな特徴の一つは、

“パーソナライゼーション”

であると指摘しています。

実は、先日、田舎に帰省しているときに、たしかにそうかもしれないという経験をしました。

今回は、それについて書いていこうと思います。

まず、“パーソナライゼーション”について、上記書籍を参照しながら、少し解説します。

“パーソナライゼーション”とは、従来のマスマーケットやマスコミから変化、発展した新しい消費形態のことです。

典型的なのが、メインフレームからPC、スマホへの移行です。

そして、それにともない可能となったのがGoogleやFacebookにおけるターゲティング広告。

つまり、あなたのネットとの付き合い方が反映された、あなたの嗜好に合致(することを想定)した、あなた向けの広告となります。

最近、個人情報の使い方の観点で物議を醸しています。

次に、Uber(ウーバー)。

Uberは日本では規制に阻まれて普及していませんが、海外出張においてはその便利さを痛感します。

今までタクシー業界においては、「選択の自由」を行使する余地はほとんどありませんでした。

タクシー乗り場においては、列に並び、順番通りのタクシーに乗車せざるを得ません。

自分に割り当たったタクシーがくたびれた商用車で、その次が輸入高級車だったとしても、車の選択権はあなたにはありません。

しかし、Uberにおいては、

・ドライバー

・車種

・レーティング

・現在位置

をその時の状況に応じて選択できます。

ターゲティング広告やUber、これらのサービスを可能とするのが、データです。

データが、“パーソナライゼーション”のイネーブラーとなっているのです。

さて、私の経験に話を移します。

先日、郷里の鹿児島に帰省しているときに集中豪雨に遭遇しました。

やっとのことで空港に降り立つことはできましたが、そこから車を運転して友人たちが待つ温泉旅館に家内と二人で向かわねばなりませんでした。

Googleマップでナビゲートしてもらおうと地図を見ると三つほどルートが表示されました。

三つのルートの違いは到着時間でしかありませんでした。

しかし、外はひどい雨。

今の優先順位は時間より安全性。

なので、家内に運転させながら、私は、Yahoo!天気アプリの雨雲レーダー画像を見ながら道を選択し、スピードを家内に指示していきました。

最近の雨雲レーダーにおいては、集中豪雨の時は、降雨量の多い雨雲部分が赤いスポットとしてレーダー画像に表示されます。

なので、できる限りこの赤いスポットを避けるように車を走らせていくことにしたのです。

気分は、赤いパイロンを避けてスラロームするようなもの。

車のフロントグラスに打ちつける雨のひどさが、雨雲レーダー画像に表示される色の通りに変化することに、本当に驚きました。

一昔前であれば、せいぜいラジオから流れる警報ぐらいしか、身を守る情報がなかったことに比べると雲泥の差があります。

さて、ここで、冒頭の“パーソナライゼーション”に戻ります。

今回のナビゲーションは、誰であっても、いつであっても、三通りのルートが表示されました。

そして、その選択肢の違いは到着時間だけ。

もし、“パーソナライゼーション”の考え方が、その時の私に対するナビゲーションにも適用されれば、

・ほぼリアルタイムでの降雨量

・過去の降雨総量

・過去の土砂崩れなどのデータ

・河川のリアルタイム水位

を考慮した、より安全な運転が可能なルートと運転に関するアドバイスが提示されたのではないかと思います。

夢物語のように思えるかもしれません。

でも、上記に関するさまざまなデータはあるのではないでしょうか。

各種のデータをまとめて扱えるようになっていないだけなのかもしれません。

現実に雨雲レーダー画像を見ながら、人間ナビゲーターとして集中豪雨下の運転を経験をしてみて思うのですが、もし、こういう形の”パーソナライゼーション“が本当にあったら、とても便利で安心なのに、と思います。

そもそも、そういう時は運転するな、ということかもしれませんが、人はそれぞれ事情があります。

現実に、今回の鹿児島の集中豪雨でも、100万人を超える住民に避難指示が出ましたが、現実に避難したのはわずかでしかなかったと聞きました。

そのひとつの原因は、避難しなければならない度合いが、個別化されていないからではないかと思うのです。

迫り来る危険というものが、住民個々にとって、パーソナライゼーション化されていれば、現実に則した避難指示が可能になるのではないかと思いました。

こういう社会問題解決こそ、IoTの出番ではないでしょうか。