中国IoT事情①:PoCの意味

事業部長コラム

みなさん、こんにちは。

KCCSでSigfoxを担当しております、LPWAソリューション事業部長の松木です。

先日、ちょっとしたきっかけがあり、以下の調査レポートを読んでみました。

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東京大学社会科学研究所
現代中国研究拠点 研究シリーズ No.19

伊藤亜星・高口康太

中国14億人の社会実装
〜「軽いIoT」が創るデジタル社会〜

https://aseiito.net/2019/04/09/digitalizaion_in_china/?fbclid=IwAR0l0LDNxVvRs6OQfWZFPJ2-jl5-OJs51I3vC0udhuxvcKfEJrQg8uZmUNU
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中国の、それも深圳地区に関するIoTレポートです。

非常に面白いです。

IoTに関わっておられる方は一読の価値が大ありなレポートです。

ぜひともお読みいただければと思います。

さて、いまや、深圳地区はハードウェアのシリコンバレーと呼ばれるほどの最先端地域です。

残念ながら中国にはまだSigfoxのオペレータはいません。

しかし、NB-IoTや旧来の2G、3G、LTEは普及しているので、一般的なIoTの進化の形態として参考になります。

もちろん、日本の未来にとっても参考になります。

そのひとつが、中国のイノベーションに対する考え方です。

上記レポートから引用します(以下、《》はすべて引用)。

《中国は世界最大の人口大国であり、これが膨大なインターネットユーザー数を通じて中国のデジタルエコノミー領域でのベンチャー企業の多産多死、試行錯誤をもたらしている。》

多産多死、試行錯誤に意味はあるのでしょうか。

これが、大いにあるのです。

なぜなら、デジタルエコノミーにおいては、

《成功を生み出すためにどれだけ失敗できるか。》

という逆説的価値観があるからです。

それを典型的にあらわしているのが、ある中国人ソフトウェアエンジニアが言ったという次の言葉です。

《「新しい機能が動くかどうかのテストをする前に、新しい機能が世の中に受け入れられるかのテストのほうが重要だ」》

日本では、PoCは評判が悪い。

PoCばかりやっていてなかなかビジネスにならない、と言われています。

しかし、もしかしたら、私たちがやっているつもりのPoCは、深圳のそれとくらべると、スピード感や回数が圧倒的に足らないのかもしれません。

このレポートでは、中国の現在の状況を、

《世界最大の「巨大なるIoT実験室」》

と評しています。

そして、この実験室の中から大量のユニコーンが生まれているのが、中国の現在の姿です。


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中国IoT事情②:モノがネットにつながるのか、ネットがモノをつなげるのか