技術情報

AWS IoT / Azure / IBM WatsonにSigfox DATA ADVANCED Callbackが対応

2019.02.19

Sigfoxクラウド8.0 / 8.1のリリースに伴いAWS IoT / Azure / IBM WatsonへのDATA ADVANCED Callbackが可能になりました。

img-20190219-technical-01.png

DATA ADVANCED Callbackとは

Sigfoxネットワークでは、1つのデバイスから送信されたメッセージを、複数のSigfox Base Station(ゲートウェイ)で受信することができるため、ネットワーク品質評価は、受信した各基地局における受信レベル(RSSI)で評価されます。
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DATA ADVANCED Callbackは、このネットワーク品質評価指標(Link Quality Indicator:LQI)を計算しCallbackしてくれます。
また、今後、Atlas WiFiと呼ばれるWiFi APベースの位置推定やAtlas Bubbleと呼ばれるSigfoxビーコンベースの位置推定によるデバイス位置が、このDATA ADVANCED Callbackに追加される予定です。(2019年2月現在)

DATA ADVANCED Callbackのはじめ方

Sigfox Callbackと各プラットフォームとの連携は、以下を参考にしてください。

DATA ADVANCED Callbackは、上記設定において、Type項目をSERVICE-DATA_ADVANCEDに設定してください。

img-20190219-technical-02.png

これにより、下図のように
lqi:Link Quality Indicator(ネットワーク品質評価指標)の他、computedLocation(Atlasシリーズにより算出されたデバイス位置情報)をCallback時の変数として利用することができます。

img-20190219-technical-03.png

例えば、下記のようなCallback Bodyを作成することにより

in.json
{ "device": "{device}", "time": "{time}", "seqNumber": {seqNumber}, "lqi": "{lqi}", "computedLocation": {computedLocation} }

下記のようなCallbackが各IoTプラットフォームに送信されます。

out.json
{ "device": "7B0DE2", "time": "1550556026", "seqNumber": 398, "lqi": "Excellent", "computedLocation": { "lat":35.642533388093675, "lng":139.7312282567643, "radius":11736, "source":2, "status":1 } }

なお、sourceは、位置推定で使用したSigfoxサービス、statusは、推定エンジンの結果ステータスを意味し、下記の定義となっています。

source
- 1:Sigfox GPSフォーマットでペイロードに記載されたGPS位置情報
- 2:Atlas Native(基地局測位)
- 6:Atlas WiFi(WiFi APベースの位置測位)

status
- 00:No position
- 01:OK
- 02:Fallback of Atlas WIFI
- 20:Invalid payload

  • Fallback of Atlas WIFIは、Altas WiFiにより位置推定結果が得られたが、Atlas Nativeの結果に対して、10㎞以上の誤差がある場合を意味します。
    つまり、この場合は、Atlas WiFiサービスで使用するWiFi APロケーションDBにおいて、登録されているAPの位置情報に誤りがある可能性があります。

最後に
DATA ADVANCED Callbackは、LQIや位置情報の計算処理のため、約30秒遅れてCallbackされることをご留意ください。

著者情報

Products and Marketing Department 日比 学

京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)よりSigfox社(フランス)に出向中の元自称Sigfoxエバンジェリスト

  • KCCSから追い出され、フランスの片田舎で余生を過ごしています
Twitter:https://twitter.com/ghibi