技術情報

Sigfox Sens'it SDKで簡単IoT組み込み開発(1)

2018.02.02

背景

IoT向け無線ネットワークLPWA(Low Power Wide Area)の技術のひとつSigfoxからSens'itと呼ばれるIoTエントリーキットがリリースされて半年、Sens'it SDKがでてきました。
ここでは、Sens'it SDKを使うと何ができるのか?その使い方を説明します。

Sens'itとは

Sens'itは、温度・湿度、照度、加速度・磁気センサーを内蔵し、Sigfoxネットワークを通じ、各種データをインターネットにアップロード、sensit.ioクラウドサービスで、センサーデータを確認できるデバイスです。

img-20180202-technical-01.jpg

日本では、以下3社から販売されています。

Sens'it SDK

通常Sens'itは、取得するセンサーをモード(温湿度モード、照度モード、ドア開閉モード、振動検知モード、磁気モード)を切り替え、規定のフレームフォーマットでデータ送信することしかできませんが、
Sens'it SDKを使うと、

  1. 複数のセンサーから同時にデータを取得可能
  2. 送信データフレームを自由定義可能
  3. 各センサーの精度設定を変更可能

になります。

Sens'it SDKのインストール

Sens'it SDKは、Windows, Mac OS, Linuxに対応しています。
必要なことは、

  1. Sigfox Sens'it SDK DevelopersサイトからSDKのダウンロード
  2. ソースコンパイル用にARM DevelopersサイトからGNU Arm Embedded Toolchain(gcc-arm-none-eabi)のインストール
  3. プログラムをSens'itに書き込むためにdfu-utilのインストール

です。
各OSによりインストール方法が異なりますので、Sigfox SDKのReadmeから該当部分を抜き出しておきます。

Readme

To install the above packages, use the following commands:

これで、Sens'it SDKを使う準備は整いました。
長くなりましたので、SDKを使った開発方法については、後程投稿します。

その間に、まずはSens'itを入手してみてください。

本記事で利用するDevkitはこちら
Sens'itV3
Sens'itV2

著者情報

Products and Marketing Department 日比 学

京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)よりSigfox社(フランス)に出向中の元自称Sigfoxエバンジェリスト

  • KCCSから追い出され、フランスの片田舎で余生を過ごしています
Twitter:https://twitter.com/ghibi